要因分析
公開済み by 福永芳顕 -U174の 社長独言/備忘録 · 水曜日 19 11月 2025 · 1:00
Tags: 要因分析, 分析, 原因, データ, 統計, 手法, 問題解決, ビジネス, 戦略, 意思決定
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現在足元で発生している様々な事象に対して、その原因は何であるかを特定し、課題の解決や改善を行う為の手法としての要因分析には様々な手法が存在しますが、その手法をAIを用いて行う事は非常に有効な手段ではないかと考えています。
例えば、住宅地域へクマが出現している要因は何であるか?というお題に対して、餌となるドングリが不足している為という推論をあげますと、①気候変動によりドングリが通常よりも実らない又は遅れている ②森林の面積が減少している という推論に対する要因が存在するとします。
ドングリに関しては、クマが1個体あたり冬眠前にどのくらいの量を食べているかを計算する必要があります。個体数×〇〇〇kgが、クマが冬眠の為に必要なドングリの重量となります。 それに対して、森林の単位面積あたりのドングリの収量kg×森林の面積が、森林が供給できるドングリの重量となります。ここには、ドングリが実るブナ林が、どのように分布しているかも知る必要があります。主に山の中腹付近、北部に行くほど標高が低い地域にも分布している事を確認出来、全森林の10%弱を占めていますが、地域特性によっては20%になっている都道府県も存在する事を確認できます。GPSをつけられたクマがいるのかはわかりませんが、そのようなデータがあれば、特定地域においてクマの生息範囲(餌場)を確認する事が出来ます。生息地域に樹生しているブナ林の分布と割合を確認できれば、範囲をしぼる事ができます。仮にその部分のブナ林が、ドングリが実っていないとすれば、生育にかかわる要因(雨、気温、その他)を疑うべきて、開発などで伐採されているとすれば、餌場そのものが無くなっている為、餌を探す為に人里まで降りて来る可能性も否定できません。クマにとってはドングリの需給バランスが崩れている事が疑われますが、いずれにせよデータがあれば、AIに計算をしてもらう事は可能かと思います。(すでに研究者の方は分析をしておられるかもしれません)
次に、瀬戸内海沿岸部に被害が広がる牡蠣の大量死問題に関してですが、高水温、栄養不足、溶存酸素の低下、硫化水素の発生、微生物・ウイルス・藻類の数/種類の変化など、様々な要因が考えられます。近年は特に斃死率が上昇していた事から、広島湾において数年程度現地実験が行われていました。水深が浅いところでは、高水温により産卵数が増加しての体力低下、水深が深いところでは溶存酸素の低下による斃死が考えられるようです。(特集号(海岸工学)論文 2023 年 79 巻 17 号 5年間の現地実験による広島湾における養殖マガキの斃死要因の検討) また、近年同じようなモニタリングを関係機関でされているようです。ではこの現地データを再現して、それをもってどう解決していくかという事になりますが、水温や塩分濃度コントロールは、陸上養殖に切り替えないと恐らく困難なので、(人工気象制御技術があれば別ですが)水温が深いところ(水温が低いところ)で生育させる為にはどうすれば良いかを考える場合、底層部の改善をはかる必要が出てきます。水槽に底砂を敷いて魚を飼育する場合、底砂部が貧酸素状態になり硫化水素が発生する事があります。その場合の対応策は底砂を全交換する方法です。沿岸部は広大な面積ですので、底層部をすべて交換するのは現実的ではありません。その為、底層部の状態を改善する事が必要になります。また、通常よりも表層部の温度が高い場合は密度成層が強化され、対流が起こりにくい状況となります。雨が少ない場合は、表層の塩分濃度が上昇して密度上昇に伴い対流を促進する可能性もありますが、温度要因の方が大きい為、対流は起こりにくくなるようです。つまり、既存のイカダによる養殖方法を継続する場合、どのように海水を対流させて、下の海水を表層部に持っていくかがポイントになろうかと思います。(ただし、底層部の水質が表層部よりも悪ければこの方法は避けた方が良いです。水質が悪い水をあえて持ってくる事で被害が拡大する可能性がある為です。)温度要因が大きい中で、動かない海水を動くようにする為には、”電気”が必要かと思います。海上で電気をつくるには、軽い太陽光パネルが必要です。(耐塩性のあるペロブスカイト太陽電池)水を対流させるよりもエアーを送り込んで、エアリフトさせる方がエネルギー面では有利な気がします、ロープ内に細いホースが入ったような構造のものを作成し、ピエゾ素子を用いたマイクロブロアを用いて、ホース内に空気を送り込んで底から出す方法、又は単純にポンプとスクリューでイカダの下に上昇水流をつくる方法(ナノバブルなども入れ込みながら) などが考えられます。冷やすという観点ではペルチェ素子、又はPCM(相変化材料)の活用などはいかがでしょうか? 或いは、温度に強い品種の育成に取り組むかどうかという方法もあろうかと思います。AIに問いながら、考えて導き出した答えですが、到底コストが合うとは思えないので、 よりシンプル且つ効果的な方法を議論する必要があると思います。
以下2025/10/21に加筆 急激な水質の変動は生き物にとってダメージとなりますが、今回の件は水温や高塩分濃度が主要因ではないと考えておられる専門家の方も多いです。”バクテリアバランス” アクア業界の方であればよく耳にする用語ですが、水槽内においても様々なバクテリアが存在し、各々が役割を担っております。その一部が無くなると、水質が急激に悪化し、水槽内の生体が全滅してしまう事があります。(ただし、何が原因かを特定する事は難しいです)研究者や、業界企業の方は、スクリーニングをかけて、種類やその割合などを調べ、どのようなバクテリアが存在すれば、水質改善に貢献出来るかを日々探っておられると思います。同じ貝類である”アサリ”が採れなくなった要因も、同じところに行きつく可能性があると考えます。ENVIRONMENTAL SCIENCE eJOURNAL Vol. 1, No. 28: Jun 17, 2021 に海洋生物学者が寄稿された論文の中で、炭酸塩ベースの海洋生物の生存率対PHのグラフを見ると、戻る事が出来ない分岐点や、すべての海洋生物が絶滅するポイント、産業革命前後でバクテリアや原生動物のウエートが他の海洋生物と比較し増加している事を確認する事ができます。バクテリアの観点からも調査をされるべきかと思います。(赤潮、青潮、シスト、原生動物、及びその産生物など)
余談にはなりますが、AIの活用により今までは検証が困難であった事が、目覚ましいスピードで出来るようになった反面、時として明確にしない方が良かったと感じる事があります。(自身の寿命が縮ったような感覚に陥る時があります)それは、AIに対するプロンプトの内容に依存するとつくづく感じます。昨今の国会質問や政治関連番組の司会と少しかぶっているように感じましたが、質問者が回答者を誘導して回答させるような問いは、何の利益にもならない事が、時としてあるという事です。
